前回はブロックを継いで組み立てていくという話を書きました。
木造船の場合は、船大工さんが木の骨に木の板を大きな釘で打ちつけていきます。
(1枚目の写真のような感じですね)。
現在の大型船は溶接で鉄板 (実際には Steel 、 つまり鋼板です) や部材を継いで
組み立てていきます。
しかし、一昔前、ちょうど、帆船時代 ~ 映画で有名なタイタニックのような大型船が
現れ始めた時代は、溶接技術は発達しておらず、溶接技術の信頼性も乏しかったので
下の写真のようなリベット(Rivet 鋲)を使って鋼板や部材を組み立てていました。
スケッチのように、板を重ねて穴(孔)を開け、そこに真っ赤に焼いた鉄のリベット(鋲)を
入れ、すかさず頭を叩いて抜けないようにしていました。
2枚目の写真の船は何年か前に仕事で出会った高齢の外国船籍の大型客船です。
50年前にヨーロッパで建造された彼女 ( 船=女性、英語では She で表現します ) も
数年前にその生涯を終えたようです。
以前の旧ホームページでご紹介した、昔乗った練習船の「大成丸」(二代目)以来の
リベット船でした。
現在は溶接で建造していきますが、前回お話ししました我々の健康診断のように
レントゲン写真を撮るというお話、内部の欠陥(人間で言えば病巣)を分かりやすく
あらわした見本用の写真を一枚付けておきます。 (3枚目の白黒写真です)。
実際はもっと微妙な、分かりにくい欠陥を、お医者さんのように電灯に透かして
チェック・判定していくんですよ・・・・。