先日母校の近くのリゾートホテルで商船の同期生約30名が集まりました。
卒業以来40年ぶりの再会でしたので当時の面影が全く残っていない人も
何人かいて、「あそこに座っているの、誰だっけ?」なんてことも。
でも、飲んで騒いでいるうちに心のフィルムは40年前に巻き戻っていました。
翌朝は学校側のご厚意で皆が低学年の時を過ごした懐かしい寮も見学させて
いただきました。当時の高学年寮は既に取り壊され空き地でした。
私は3年生の後半から遠洋航海に出るまで低学年寮の指導学生というのを
やっていた関係で学生生活の殆どを低学年寮ですごしましたので懐かしさも
ひとしおでした。
当時自分が住んでいた2階の部屋の前で、「40年以上も前にこの扉の
向こう側で自分が勉強、生活していたんだな」なんて想うと何とも言えない
気持ちになりました。
自由解散後、暫し校内を歩いた後に学生時代カッター(端艇)部に所属
していたワタクシはテクテクと艇庫へ。
3代目の学校の練習船を見学させていただいた後、艇庫に上架してある
カッター(端艇)のガンネルに手をかけ目を閉じると懐かしい潮風が・・・。
大型船で太平洋や大西洋を航海していた時とは違う、又、現在たまの休みに
クルージング中のボートや別荘のバルコニーで感じる潮風とも違う、そう、
「まだ見たことのない遠い国・世界の海」に憧れて青春を謳歌していた時代に
感じた潮風でした。 正直、寮やカッターの横で涙が出そうでした。
東京のコンクリートジャングルから暫し解放され美酒に酔えた2日間でした。