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執筆者の写真ノジ マリン

船の3B  ボイラ水の管理

更新日:2023年5月3日

先月久々に続けて2隻の蒸気タービン船に訪船しました。

昔は大型客船のほとんどがタービン船でしたが燃費の関係で

電動推進等に変わり、現在は商船では主にLNG Tankerがその主役です。

銀色のタービンやメインボイラを見ていると、学生時代に教官が

海軍時代の苦労話をされた時に言われた 「船の3B」 という言葉を

思い出しました。

Boiler, Bunker, Bilge の3つのBのつく重要項目だったかと。

その教官は蝶ネクタイの似合う紳士でした。

卒業して就職した会社は多くのVLCCを保有、運航、13 ~ 42万トンの

多くのタービン船がおり、色々なメーカー、プラントのタービン船に

乗船しました。

蒸気タービン船の急所というか肝はボイラ水(含:給水&復水)管理です。

毎日のボイラ水の分析は pH、電導度、塩素イオン、リン酸根、給水は

ヒドラジンも。 その他に蒸留水と比較して光の透過率も測っていたような記憶が。

それらの分析結果と表・グラフを比べ、第2リン酸ナトリウムだ、第3リン酸

ナトリウムだと色々な白い粉を ”天秤” で計って投入・・・。

補助ボイラのそれとは違い、慎重な作業です!

当時の会社では 60 kg/cm2 x 510 °C クラスの高温・高圧ボイラの

水管理に “Low pH Treatment” という方法をとっていました。

Na / PO4 のモル比を 2.8 にもっていくというものでした。

5年前に当時東京でお世話になっていた会社の船の簡単な検査関係の書類を

作成するために検査分析士の試験に挑戦。

何とか合格はしましたが、久々にモル比や化学記号を見て熱が出そうでした。

卒業して就職した会社は当時13万トン以上の大型船にはプールを設置、

又、ペルシャ湾用にソフトクリームマシンも設置してくれていました。

今と違って1年を超える長期の三国間航路乗船、苦労も多かったですが

いい想い出です。


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