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バッシャ~ン !! 救命艇離脱 & 回収装置


写真の赤色のボート、一般的な言い方をすると救命ボート(救命艇)です。

ボートを海面に降ろして本船から離れる際、昔はボートが海面に着水してから 手で大きなフックを外していました。 しかし、波でボートが上下動してなかなかうまく外せなかったり、手を挟んで 怪我をしたりと大変でした。 本船に収容する時も同じく大きなフックを手でひっかける必要がありました。

その後、遠隔レバーで 「ガチャン!」 と外れる装置になりましたが、誤操作による 高い位置からの転落死亡事故が多く発生、各メーカーも安全装置の数を増やしたり 改造したり、色々とやってきましたが最近まで同じような事故が多く発生しています。

数年前の規則改正で、現在就航している船のこの装置 (「救命艇離脱 & 回収装置」 といいます) について、各製造メーカーの検証結果によって、

1.現状で規則に適合している。つまり、改造などは不要。 2.一部、改造が必要。 3.そっくり新しい装置に変えなければならない。

の3つのケースに分類されました。

写真の黄色い丸で囲んだ部分がこの装置のフック部分になります。 写真には写っていませんが、ボートの艇尾にも同じものが付いています。

本船の場合は、上記の2のケース、一部、部品を改良型に取替え、その後、 総重量の 1.1 倍の荷重をかけてその離脱装置が正常に作動するかテスト。

海面より数十センチ上でボートを離脱させますので、写真のように バッシャーン!! 尚、ボート内のそれぞれの座席にシートベルトが付いています。

テストや検査の時は平穏な状況下で操作しますが、実際の大洋上、しかも 荒天や緊急時の操作・脱出に備え、普段からの訓練が欠かせません。

写真は水しぶきで涼しそうですが、今、ワタクシがおりますここは暑い南の国。  横浜での単身生活後すぐに、とある タンカー の大修理に付き合って南国に延々滞在中です。 (尚、写真、船名他、一部加工をしております)。


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