いくつかの国の管海主管庁や Lawyerから題記に関しての注意喚起が
ありましたので、そのうちの偽造海技免状の例をご紹介します。
船会社・マンニング会社・船員さん達がそれらの業者が「偽者」で
あるということを知ってて依頼したのか、それとも知らずに騙されたのか、
つまり、日本の民法でいうところの善意・悪意(駅等に置いてある善意の傘
とは違う意味です)については不明ですが・・・。
1). バングラデシュの場合
正規の海運局のメールアドレスに似せた嘘のアドレスで依頼者を呼び込み、
偽造の仮海技免状や船員手帳の裏書きを発行するというものです。
同国政府の方も、それが原因で自国の海運界や船員の印象が悪くなると
危惧されています。
写真は頂いた偽造の仮海技免状のコピーです。写真は付いていません。
(氏名欄は私が一部加工(消して)しております)。
スタンプも正規のものとは違います。
正規の同国海運局の URL は、 www.dos.gov.bd です。
又、正規の担当窓口の E-mail アドレスは、verification@dosgov-bd.com 又は、
dosdgdbd@dosgov-bd.com です。 偽のアドレスは com を org に変えてたり、
@ の前後の文字を info に変えたりと、色々あります。
2). サモア独立国の場合
同国が国際船舶登録を開始する以前から、(敢えて、英語表記は避けて書きます)
「同国国際海事局」とのタイトルで、同国の代理と騙り、海技免状や船員手帳の
発行をしていたというものです。
情報では船の仮国も出していたとの事ですが、私が見たことがあるのは海技免状等
です。薄緑色の紙のさもそれらしいものです。
他の国の主管庁や Lawyer も自国の船籍についてこのような行為がなされないかと
危惧されています。
尚、勝手にサモアの名前を騙って違法行為を行っていた「同国国際海事局」の
ホームページは現在閲覧不能になっています。
、先日、同国海事局から新たに正規の RO (Recognized Organization) が任命
されています。
それにしても、下記の偽物の免状、さももっともらしく作られていますね。
船の Deputy Registrar である我々も、又、船員さん、船会社さんも気を付けましょう。