花粉が飛ぶ季節になりましたが、今日は 燃料に含まれる硫黄分 のお話。
2020年からの題記規制に向けて、船会社・各船の適切な対応を促す為に
PSC (Tokyo-MOU & Paris-MOU)が今年1年を通じて集中キャンペーンを
行っています。
PSCが船を検船時、本船の燃料性状(硫黄分)、それらの記録、船が現在
既に規制されている海域へ入る際の硫黄分の少ない燃料への切り替え、
その記録、代替装置等についてチェック、船長・機関長に色々質問します。
当該書類の提示を求められた時に「サッ!」とスムースに見せればいいですが、
最近は書類が山のようにある為、見つけられずにモタモタしていると
根掘り葉掘り訊かれます。
船の世界のお仕事でない方にイメージしていただくとすると、
「今年いっぱいは ニコチン・タール 15mg のタバコをすってもいいですが、
来年からは 1mg までのタバコしか吸ってはいけません。それ以上強い
タバコを吸う場合は代替措置(ヤニ取りパイプや電子タバコ?)を使わねば
なりません」 ・・・といった感じでしょうか ???
禁煙場所が増えたのと同様、既にあちこちで規制海域があります。
50年以上前は、皆さん普通に近郊電車の中でもタバコをプカプカ、
ダンプカーが通ると排気ガスから 甘~い 「いい匂い」 がして、それを嗅いで
「いい匂い」 というと親に叱られたものです。 有毒ですから・・・。
写真は大型船の燃料積み込み(補油作業)風景です。
300,000 DW のタンカーに乗船していた頃、通常は燃料を補油する際は
5,000 ton 程度でしたが、ある時 「ヨーロッパで沢山積むように」 との傭船社の
指示で、10,000 ton 以上補油した記憶があります。
真冬のイタリアで、写真のような小型(数百トン)の船が入れ替わり立ち替わり、
夜通し、燃料を積んでやってくるので、その着け離しも大変でした。